本ページはPRが含まれています
この記事では「プラスチックのうみ」のご紹介です。原作(英語版)と日本語版を読み比べて感じたこともご紹介します。
子どもの学びになるような絵本を探している、そんな方にぜひ一度手に取っていただきたい絵本です。
それではご紹介していきます。
目次
ストーリー
4人の子どもたちがボートに乗って、世界の海でいま何が起こっているのかを見に行くストーリーです。
人間が捨てたごみが海の中で漂い、海の中の生き物に連鎖していく。私たち人間がしたことがすべての原因なんだ、と語りかけてきます。
イラストとも相まって、海で起こっている深刻さが伝わってきます。
低年齢向けの絵本
絵本自体は幼稚園~小学校低学年向けの絵本です。
文章はひらがなで書かれており、1ページあたりの文字数も少ないです。
小学1年生の長女が夏休みの宿題にこの本を自分で読んでいました。その年齢でも読めるぐらい読みやすく簡単な文章です。
環境問題の勉強になる
本の末尾に世界の海ゴミについて解説があり、絵本でありながらも環境問題を学ぶことができます。
世界の海に巨大なごみだまりができていること、海の生き物がプラスチックごみを食べてしまうことなど、海ごみ問題が紹介されています。
環境問題を学び始めた子どもがこの絵本を読むと、さらに興味が湧いて学習が進むのではないでしょうか。
翻訳者はなんと小学生!
原作は英語で書かれていて、タイトルは「The Mess That We Made」。直訳すると「私たちが作り出したひどいありさま」という意味です。
この本を日本語に翻訳したのは川上拓土(かわかみ たくと)さん。翻訳当時はなんと小学生5年生でした!
翻訳者(川上拓土さん)の紹介
川上さんは岡山県の後楽園で観光ボランティアの英語ガイドとして活動されていました。
とても流ちょうな英語で外国人観光客に説明する姿は、全国放送でも取り上げられるほど、その存在は知られていました。
幼いころから英語に親しんできたことで、生粋の日本人家庭に生まれながら英語を身につけ、外国人とコミュニケーションを取れる、まさにスーパーキッズです。
英語版と日本語版を読み比べ
翻訳者が川上さんであることを知り、「プラスチックのうみ」を英語版と日本語版を読み比べてみました。
言語は違えど同じ本を2冊買うことになったのですが、読み比べることでこの本にさらに興味を持ちました。
その理由をご紹介します。
原作も簡単な文章で構成されています。
英語の本を読むのはとてもハードルが高いですよね。
文章量が少ない絵本からならそのハードルがグッと下がります。
しかも日本語版と比較することで、すべての単語が分からなくても原作で伝えようとしているニュアンスを感じることができます。
読み比べることで、改めて翻訳者・川上拓土さんのすごさを実感しました。
英語の意味を理解することはもちろんのこと、原作でのニュアンスや原作者の思いまで理解し、それらを変えてしまわないように日本語の言葉を選ぶ、というとても高度な作業をしたことが感じられました。
単に英語が話せる子どもとして持ち上げられているわけではなく、言語の先にあるものまで理解することができる、まさにスーパーキッズだと感じました。
翻訳サイトで直訳したのとは全く違う、血の通った日本語版に仕上がっています。
私たちにできること
絵本の中で「わたしたちに できること」として、7つのことが問いかけられています。
あなたはいくつ実行できているでしょうか?
- 買い物にはエコバッグを持っていく。
- 飲み物は水筒やマイカップで。
- 使い捨てのプラスチック製品を使わない。
- ごみはポイ捨てせず、分別して捨てる。
- 捨てる前に、ほかに使えないか工夫する。
- 身近な地域のごみ拾い活動に参加する。
- 住んでいる地域のごみ処理について学ぶ。
私は半分もチェックが付きませんでした。
まだまだ環境問題への取り組みができていないことに気づいたことも、この絵本を読んだおかげです。
少しでも意識して生活していけるように努力してきたいです。
まとめ:環境問題の学びになる絵本
大人でも知らなかったことがあり環境問題を考えるきっかけになる本です。
また、原作と読み比べてみるのもおもしろいです。
英語の絵本がどのような日本語に翻訳されたのか、その高度な翻訳作業を感じることができます。
プラスチック削減が声高に叫ばれているこの時代に、ぜひ「プラスチックのうみ」を子どもと一緒に読んでみましょう。
今まで人ごとだった環境問題を身近に感じることができますし、子どもに環境問題に対する意識を持ってもらうきっかけにもなりますよ。
今回は絵本「プラスチックのうみ」をご紹介しました。
子どもの学びになるような絵本を探している、そんな方の参考になればうれしいです(^^